【引渡し後わずか1年で大規模改修へ】住宅インスペクションで判明した深刻な施工不備とは
昨年、お客様からのご依頼で、
「引渡し後わずか7ヶ月」の住宅インスペクション(住宅診断)を実施しました。
今回ご相談いただいた理由は、引渡し前の内覧検査の段階で多数の施工不備が発覚し、その手直しだけで約5ヶ月もかかったためです。
その過程で、
・本当に省令準耐火仕様として施工されているのか
・見えない部分の施工は大丈夫なのか
・契約通りの性能や品質が確保されているのか
という大きな不安を感じられるようになったとのことでした。
実際の検査で確認された施工不備
実際に第三者の立場で詳しく調査を行った結果、想像以上に深刻な施工状況が確認されました。
具体的には、
- 省令準耐火仕様違反
- 建築基準法違反(防火構造)
- 電気工事技術指針違反
- 消防条例違反
- 長期優良住宅基準違反
など、明らかに契約不適合責任に該当する内容が複数確認されました。
ホームページ上では「高性能住宅」「高品質施工」と大きく打ち出されていても、実際の現場では品質管理が属人的になっており、施工品質が十分に維持されていないケースは少なくありません。
なぜこのような問題が起きるのか?
今回のケースは、単なる施工ミスではありません。
背景には、
- 社員教育不足
- 品質管理体制の未整備
- 現場管理の属人化
といった根本的な問題がありました。
現場監督や職人個人の経験や意識だけに依存した管理体制では、現場ごとに施工品質のばらつきが発生しやすくなります。
特に近年は、
- 人手不足
- 若手不足
- 工期短縮
- 資材高騰
- 業務過多
などの影響もあり、現場品質の維持が非常に難しくなっています。
だからこそ、会社としての「仕組み化された品質管理」が重要になります。
スケルトン解体・外壁全面改修へ
添付写真は、先日実施した改修工事の状況です。
内部はスケルトン状態になるまで解体され、外部についてもサイディングをめくって確認を行いました。
さらに外部は、
- サッシをすべて取り外し
- 防水シートを全面張り替え
する予定となっており、大規模かつ高額なやり直し工事となっています。
本来であれば、新築引渡し直後にここまでの改修工事が必要になること自体、あってはならないことです。
「見えない部分」こそ住宅で最も重要
住宅は完成すると、多くの部分が壁や天井の中に隠れてしまいます。
しかし、本当に重要なのは、その“見えない部分”です。
- 防火
- 防水
- 気密
- 断熱
- 電気配線
- 構造施工
これらは完成後には確認しにくく、問題が発覚した時には大規模改修になるケースもあります。
だからこそ、第三者によるホームインスペクション(住宅診断)の重要性を改めて強く感じた事例でした。
株式会社家のちえでは、
名古屋を中心に愛知・岐阜・三重エリアで、新築・中古住宅のホームインスペクションを実施しています。
一級建築士として、第三者の立場から住宅品質を確認し、お客様が安心して住める住宅づくりをサポートしています。

